Lab 08 — Quantum Mechanics
トンネル効果
高さ V₀ の壁に、エネルギー E のガウス波束 — 量子力学が描く粒子の姿 — が衝突します。古典力学なら V₀ > E で 100% 跳ね返るはず。ところが量子力学では、壁の中を「染み込んで」反対側へ抜ける成分が現れます。衝突のあいだ、透過率 T がリアルタイムで積み上がっていくのを見てください。裏側では時間依存シュレディンガー方程式をスプリットステップ・フーリエ法で数値的に解いています(1,024 格子点。各ステップで確率の合計が厳密に 100% に保たれる、ユニタリな計算です)。
壁を E より高くしても T が 0 にならないのがトンネル効果
トンネル効果は実在の現象です — 太陽の核融合(陽子どうしが電気的な反発の壁 = クーロン障壁を抜ける)、フラッシュメモリの書き込み、走査型トンネル顕微鏡(STM)、α崩壊は、すべてこれで動いています。透過率は壁の厚さに対して指数関数的に落ちる(、κ は に比例)ので、壁をほんの少し厚くするだけで劇的に通れなくなります。