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エントロピーと混合

緑と金、2種類の理想気体 2,600 粒子が壁で仕切られた箱に入っています。数秒後、壁はひとりでに外れます。粒子はただ直進と反射を繰り返すだけ — それでも必ず混ざり、そして二度と元の左右分離には戻りません。逆向きの運動も物理法則としては完全に許されているのに、です。下のグラフは、箱を 16×10 のマス目に区切り、各マスで緑と金がどれだけ混ざったかを数え上げた混合エントロピー S。乱雑さへ向かう一方通行 — 第二法則は力ではなく、単なる「場合の数の数え上げ」の帰結です。

S=cwcH(fc),H(f)=flnf+(1f)ln(1f)ln2S = \sum_{c} w_c\, H(f_c), \qquad H(f) = -\dfrac{f \ln f + (1-f)\ln(1-f)}{\ln 2}

壁はひとりでに外れる。ここから先は一方通行 — 何分眺めても元には戻らない

混合エントロピーS = 0.00

S はゆらぎながら 1 に近づき、まれに少しだけ下がります — 小さな系ではエントロピーの減少も起こりうる(ゆらぎの定理)。ただし緑がすべて左へ、金がすべて右へそろい直す確率はおよそ 2⁻²⁶⁰⁰。宇宙の年齢を何回繰り返しても足りません。